世界が終わる時の景色
「へぇー…」
「君は?何か、話」
「んー…、…日向が私の事で知らない事なんて無いでしょう?」
「無いね」
「ふふっ、即答ね」
「常にアンテナ張ってるから。
でも君もそうでしょ?」
「そうね…そうかもしれないわ。
本当に細かい事を除けば」
「僕もそうだよ」
とん、と、肩に重みを感じた。
その重みに、自分の頭を軽く預ける。
日向の太腿の上で絡まる指先が冷える頃まで、
ふたりで海を見つめながら昔話をしていた。