世界が終わる時の景色
「旦那様が申しておりました。無理にさせるつもりは無い、と」
「無理だなんて。南十字家に生まれた私の使命だと、
真摯に受け止めてるつもりよ。これでもね」
強気な微笑み。
日向は彼女のこの表情を知っている。
"強がり"だと。
「左様でございますか…、では私はこれで失礼いたします」
「ええ。貴方もゆっくり休んで」
「お気遣いいたみいります」
頭を下げてから、篠山は部屋を出て行った。
「…久しぶりの親子の対面なのに、何の会話も無いのね?」
ふと日向を振り返った志乃は、苦笑いして言う。
「お互い、仕事中ですから」
「割り切ってるのね」