夢を見る
「うん。それに暑さも徐々に引いていくし」


 そう言って、ゆっくりとビール缶に口を付ける。


 そして軽く呷った後、息をついた。


 ビールを飲み残したまま、テーブルに缶を置いて、しばらくベッドに横になる。


 彼が、


「友里、今夜はもう眠ろうね。体力消耗しちゃってるし」


 と言った。


「ええ。……お腹空いてない?」


「少しね」


「ご飯炊いてあるから、レトルトカレーでもいい?」


「うん。じゃあ寝る前だけど、今から二人でカレー食べようよ」


「ええ、分かったわ。ちょっと待ってて」


 そう言って立ち上がり、キッチンへと向かう。
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