夢を見る
 そんなものは安易だと。


 別に一人で十分だった。


 週末、彼がいてくれれば、それでいいのだし……。


 雄哉とはメールのやり取りをしている。


 朝晩二回だ。


 欠かさないし、欠かせない。


 そう思って、打っていた。


 普段ずっとパソコンのキーを叩き続けている。


 今の会社にあと何年ぐらいいられるのか、分からなかった。


 だけど、別にいいのである。


 仮に彼とは結婚しなかったとしても、これからも関係は続いていくのだし……。


 ずっとそう思っていた。


 仕事をしながらでも。
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