夢を見る
 気を張っている時もあるのだし、午後三時過ぎからカフェに行った時は、タブレット端末で読書をする。


 腱鞘炎は治まらない。


 どうしても腕が痛む時は、鎮痛剤を飲むこともある。


 それで何とかなっているのだった。


 そしてその日、彼が来たのである。


 辺り一帯が冷え込む中。


「友里、こんにちは」


「ああ、雄哉。いらっしゃい」


「またここに来れると、気分が楽になるよ」


「そう?ならいいけど」


 雄哉が疲れているのは察しが付いた。


 普段ずっと営業で忙しいのだろう。
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