甘え下手
「じ、じじ実家ですかっ!?」
『うん、実家』
「なんでっ!?」
『なんでって……誘われたから?』
「えっ? なんで?」
『適当に迎え行くわ。じゃ、またな』
「ええーっ!?」
一人パニックになる私をよそに阿比留さんはさっさと電話を切ってしまった。
まるでこの件について突っ込まれるのを避けるように。
だけど私は言われたことを飲み下すのに必死で、そんなことまで考える余裕がなかった。
だって実家って!
実家で食事って!!
ご両親と一緒ってことでしょう!?
付き合ってるかも微妙なこの段階でもうご両親に紹介してもらっちゃうの!?
なんでー!?
あわあわと意味もなく部屋を行ったり来たりしてみる。
誰かとお付き合いするってだけでも私にはハードルが高いのに、その相手があの何を考えてるのかよく分からない阿比留さんだってことが、さらに事態を難解にさせている。
阿比留さんのご両親と食事……。
「想像もつかない……」
『うん、実家』
「なんでっ!?」
『なんでって……誘われたから?』
「えっ? なんで?」
『適当に迎え行くわ。じゃ、またな』
「ええーっ!?」
一人パニックになる私をよそに阿比留さんはさっさと電話を切ってしまった。
まるでこの件について突っ込まれるのを避けるように。
だけど私は言われたことを飲み下すのに必死で、そんなことまで考える余裕がなかった。
だって実家って!
実家で食事って!!
ご両親と一緒ってことでしょう!?
付き合ってるかも微妙なこの段階でもうご両親に紹介してもらっちゃうの!?
なんでー!?
あわあわと意味もなく部屋を行ったり来たりしてみる。
誰かとお付き合いするってだけでも私にはハードルが高いのに、その相手があの何を考えてるのかよく分からない阿比留さんだってことが、さらに事態を難解にさせている。
阿比留さんのご両親と食事……。
「想像もつかない……」