ルピナス
「…うん。取れないね。
面倒臭いからこのままでいいよ。」
爽やかに笑う真澄だが、弓月の方が逆に気が気ではない。
「取るなら、ズボンが乾いてる時に石鹸で擦り付けてから洗濯機で洗って下さいね。」
一応のつもりで絵具を洗い落とす助言を告げたが、
真澄は聞いてるのか聞いていないのか、
弓月の顔をジッと見つめるだけだった。
「…何ですか。」
居心地が悪くなり、弓月は肩頬を手で覆う。
「顔に何か付いてますか?
ていうか、頼みごとって何なんですか。」
本題に中々入らず、弓月はもどかしく感じた。
そんな弓月の気も知らず、真澄は微笑を零す。