KIGEKI

「えっと、だなー。今から、文化祭の実行委員を決めるから。」

B組の担任でやる気のなさ№1の須賀が教卓の下から出してきたのは、数字の書いた紙が入ったBOX。須賀BOXと名付けられているその箱は、須賀が授業で生徒をあてるときに使ったり、席替えをするときに使ったりする。


「話あって、決めたらどうですか?」


クラスでも、真面目な方に入る生徒が発言すると須賀は頭をポリポリと書きながら、気まずそうな顔をした。


「俺もな、そうしたいんだよ。だがな・・・。今日なんだ。文化祭の実行委員会っていうのがな。つまり、このHRで決めてしまいたい。お前らどうせ誰がやる?ってなるんだろ?だったら別にいいだろ。当たったやつには、俺もサポートするから。」


クラスの全員が、こいつ絶対サポートする気ねぇという顔で須賀を見たが、立候補者が出ないまま、ずるずるHRが続くのは嫌だというわけで、須賀が箱から紙を二枚ひくということになった。
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