BirthControl―女達の戦い―
誰かに頼まれた?


だとすれば遥香が慕う反政府組織の主犯格二人に違いない。


彼女たちのために遥香はここに来たのだと言っていた。


いつか彼女たちの役に立つために、ここで待機しているんだとも。


期は熟した……といったところだろうか?


遥香はこのために今まで生きてきたんだろう。


本当ならあの拉致事件の後、死んでしまいたかったんだと話していたのを思い出す。


彼女たちのためなら……


そしてこの悲しい社会を変えることが出来るのなら……


遥香は本当に死んでも構わないのかもしれない。


「なら、なおさらだぁね

順番が違うよ?

私みたいな老い先少ないもんが死ぬんは構わんけど、あんたはまだ若いでしょが?

これから変わっていく日本を見届けなきゃなんねぇ立場だと思うがね?

あの二人と一緒になぁ?」


そう言うと、遥香は弾かれたように顔を上げその表情を歪ませた。


久枝がだいたいのことを察しているのに気付いたんだろう。


今さら隠しても仕方がないと思ったのか、諦めたように大きくため息をついた。


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