BirthControl―女達の戦い―
「久枝さんの言う通りだよ……

例の二人からの預かりものを、丸山先生が渡してくれたの」


これ、とポケットから何かをつまみ上げて久枝に近付ける。


小型のカメラは盗聴器にもなっており、音声と映像を拾えるのだと言う。


それがそのまま主犯格の二人のところへ映し出される手筈で、証拠を得るためのものらしい。


「さっきの部屋は、この施設の責任者でもある青柳の部屋だったの……

うまく忍び込んでこのカメラを置いてくるのが目的だった

だけど……運悪く捕まっちゃって……

この小型のスタンガンもあの人達が何かあったときのために用意してくれたの

青柳に襲われそうになって思わず使っちゃったけど……

失敗だったかもしれない」


私が詮索してることばれちゃったよね?と項垂れている。


「何か……はるちゃんが入った痕跡とか残ってるのかい?」


遥香は少しだけ考えてから、ううんと首を振った。


「たぶん、大丈夫だと思う

ベッドに押し倒されはしたけど、それ以外は触ってないし……

それにね?

それに、青柳の上着にボールペン型の盗撮器を取り付けてこれたの……

だから無駄ではなかったと思う」


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