BirthControl―女達の戦い―
とりあえず当初の目的を一つは達成出来たことに、遥香は安堵のため息をついたように見えた。


久枝は今、自分がここにいることで、遥香があそこには行かなかったということに出来ないかどうか頭を巡らせた。


青柳が気を失っているなら、なんとでもなるかもしれない。


「はるちゃんは、今朝からずっと具合の悪い私をここで診てくれてたことにしたらいいよ

このスタンガンは小型だし、目が覚めた時に青柳が夢だと思ってくれればいんだがねぇ?」


久枝がそう言うと、遥香は難しい顔をして考え込む。


「そう……うまくいくでしょうか……?」


確かに難しいかもしれない。


けれど遥香がずっとここにいたと自分が言い張れば、青柳が自分のしたことをさらけ出してまで追及することはないだろうと思う。


「大丈夫、青柳だってバカじゃないだろうからね?

だけどあんたへの監視は厳しくなるだろうから、しばらく目立った動きはするんじゃないよ?」


釘をさすように、久枝は遥香の目を覗きこむ。


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