BirthControl―女達の戦い―
久枝の命を救うことを考えながら、一方で青柳の命を奪ってしまったことに、遥香は動揺していた。


どうしていいのかわからずに、この場から離れようと思った。


けれどその前にあのカプセルを止めなければならない。


手足がガクガクと震え、うまく歩くことが出来ない足を必死に動かしながらコンピューターに近づいていく。


どれをどう動かせばいいのか分からなかったが、なんとなく赤くなっているボタンを押してみた。


ガシャンガシャンと大きな音を立て、ベルトコンベアーは止まった。


同時にカプセルも動きを止める。


遥香はホッと胸を撫で下ろした。


けれどここでぼやぼやしてられない。


すぐにここから出なければ……


これで久枝を助け出せるかもしれない。


壁に背を当て、自分が倒れてしまわないように踏ん張りながら、ふらふらとドアの方に向かう。


一瞬だけもう一度青柳に目をやった。


そこには頭から血を流した青柳が、ピクリとも動かない状態で横たわっている。


先程とほとんど変わらない光景。


けれど一つだけ違っていたのは、床に流れ出る血のかたまりが広がっていることだった。


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