BirthControl―女達の戦い―
そんな風に言われれば余計に気になってしまう。


しのぶは身を乗り出して、真希に詰めよった。


「もし何か知ってるなら教えてください!

このままあんな裕之さんを見てられない

理由がわかれば、彼を救えるかもしれないし……」


しのぶの言葉を聞いて、ますます悲しそうな顔をした真希は、話すかどうかまだ迷っている。


「たぶん、これを聞いたらしのぶちゃんそんな風に思えないと思う……

それでも聞きたい?」


正直、ここまで言われると聞くのが怖くなっていた。


だけどこのまま何も知らずにいたら、夫婦でいられる自信がなくなるかもしれない。


どっちにしろダメになるのなら、一か八か聞いてみたいとしのぶは思った。


「大丈夫です

このままでいても何も解決しないし、不安を抱えたまま生活してたら、子供達にもよくないと思うから……」


そう言って強い眼差しで真希を見つめると、彼女は仕方ないというように、大きく息を吐いた。


「わかった

じゃあ話すけど、たぶんしのぶちゃんにとってすごくショックな内容だと思うから……

気をしっかりもって聞いてね?」


< 74 / 406 >

この作品をシェア

pagetop