Over Line~君と出会うために
とんでもないことを言い出した貴樹を警戒しているのは、明らかだ。とは言え、天宮のことだ。ついでに、貴樹のその理由を聞いてからかう材料にしようとしているのも、想像の範囲内である。
「ツアーとか行っちゃったら、会えなくなるかなーって……思って。それで……その、嫌かなーとか……」
歯切れ悪くぼそぼそと言い訳をする貴樹に、天宮は目をまるくした。
「そんなの、仕方ないだろ。それがお前の仕事なんだから。そう言ってわかってくれないような彼女とのお付き合いは、俺はお勧めしないね。そんな程度で別れるだの何だのという騒動になるんだったら、最初からやめとけっての。大体、お前、前の彼女で懲りたんじゃないのかよ?」
「いや、その……えっと、知らない、から」
「は? 知らないって、何を」
「だから……その、俺がテレビに出てたりとか、REAL MODEの東城貴樹だとか、そういうの……全然、知らない人で。たぶん、俺のことはフリーターか何かだと思っているんじゃないかなぁ」
天宮は一瞬絶句し、それから、感心したようにつぶやいた。
「そういう奇特な人種って、いるんだな」
「ツアーとか行っちゃったら、会えなくなるかなーって……思って。それで……その、嫌かなーとか……」
歯切れ悪くぼそぼそと言い訳をする貴樹に、天宮は目をまるくした。
「そんなの、仕方ないだろ。それがお前の仕事なんだから。そう言ってわかってくれないような彼女とのお付き合いは、俺はお勧めしないね。そんな程度で別れるだの何だのという騒動になるんだったら、最初からやめとけっての。大体、お前、前の彼女で懲りたんじゃないのかよ?」
「いや、その……えっと、知らない、から」
「は? 知らないって、何を」
「だから……その、俺がテレビに出てたりとか、REAL MODEの東城貴樹だとか、そういうの……全然、知らない人で。たぶん、俺のことはフリーターか何かだと思っているんじゃないかなぁ」
天宮は一瞬絶句し、それから、感心したようにつぶやいた。
「そういう奇特な人種って、いるんだな」