Over Line~君と出会うために
「天宮、そこのバカを取り押さえておいてくれる? 私、駐車場から車を回してくるから」
「はい、了解」
反射的に返事をして、天宮は素早い動きで貴樹の後ろに回りこみ、羽交い絞めにするような形で行動を制限する。いくら運動神経がいいとは言え、あまりの速さに貴樹は逃げる隙もなかった。
「何すんだ!」
「何って、病院行くんですよ」
「裏切り者!」
「人聞きが悪いなぁ。でも、栗ちゃんの意見には俺も賛成だよ。お前、自分でもわかっているんだろ? 思っていたよりも沖縄が暑かったし、昨日のライブだって、見ていてひやひやしたのは俺も同じだ。お前、自分で鏡見てみろよ。尋常じゃないから。とりあえず、栗ちゃんが言う通り、まずは病院に行った方がいい。恋人に会いに行くのは、その後。別に、会いに行ったって俺は怒りゃしないよ。むしろ、ここで逃亡したらぶっ殺す」
「で、でも」
理由は言えない。
それでも、貴樹は焦っていた。早く彩に会わなければ、何もかもが終わってしまうような、そんな気がしていたからだった。
「はい、了解」
反射的に返事をして、天宮は素早い動きで貴樹の後ろに回りこみ、羽交い絞めにするような形で行動を制限する。いくら運動神経がいいとは言え、あまりの速さに貴樹は逃げる隙もなかった。
「何すんだ!」
「何って、病院行くんですよ」
「裏切り者!」
「人聞きが悪いなぁ。でも、栗ちゃんの意見には俺も賛成だよ。お前、自分でもわかっているんだろ? 思っていたよりも沖縄が暑かったし、昨日のライブだって、見ていてひやひやしたのは俺も同じだ。お前、自分で鏡見てみろよ。尋常じゃないから。とりあえず、栗ちゃんが言う通り、まずは病院に行った方がいい。恋人に会いに行くのは、その後。別に、会いに行ったって俺は怒りゃしないよ。むしろ、ここで逃亡したらぶっ殺す」
「で、でも」
理由は言えない。
それでも、貴樹は焦っていた。早く彩に会わなければ、何もかもが終わってしまうような、そんな気がしていたからだった。