第2ボタン。

進路


あの夏祭りから時が過ぎて、夏休み明け。

教室では進路の話がよく飛び交うようになっていた。

俺の前の席の瑛汰が、振り返って、

「慧は高校、どこ行く?」

「さぁ?まだわかんねー」

「慧はあそこだろ。□□高校だろ?行きたいって言ってたじゃん」

「あー、かもなー。瑛汰は?」

「俺ー?俺は○○高校」

「へぇー、瑛汰ならもっと上いけたんじゃね?」

「まぁ、いいんだよ。確か留美とかもその高校だから。あと実衣ちゃんも」

「本田?」

思わずピクッと体が動いた。

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