ひだまりHoney

心が、微かに震えた。

「有り難うございます。大切にします!」
「大切にしますとか言ったそばから、破いたりすんなよ」
「そんなことしません、絶対に!」

大きく首を振れば、ダンボールを持ち上げながら、紺野さんは嬉しそうに笑った。

バックヤードに入った所で、荷物を置きに行く紺野さんと別れ、私は女子更衣室へと向かう。

道中、見付けられなかった美都里さんの姿は、静まり返った更衣室内にもなかった。

更衣室の半分はロッカーが占めている。

用があったのはそちらの方で、私はポケットから小さな鍵を取り出すと、荷物を預けておいた一番端のロッカーへと向かっていく。

ちょっと喉が渇いていた。

紺野さんから休憩に入って良いという言葉を頂いた事だし、何か飲みたい。

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