ひだまりHoney
乱暴に胸を掴まれ、痛みで顔を歪めれば、勇弥君は笑う。
「いい顔だねぇ」
シャツのボタンが飛ぶ音が聞こえた。
どんなに頑張って抵抗しても、身に纏っている物がはぎ取られていく。
体を露わにされる。
あの時と……同じだ。
苦痛の時間が繰り返されようとしている。
むき出しになり鳥肌が立った胸に、勇弥君の顔が近付いてくる。
ざらりとした感触になぞり上げられ、気持ち悪さが体に染みこんでいく。
「……こんのさん」
私はここにいない。紺野さんの傍にいるんだ。
紺野さんが「平加戸」って優しく私の名前を呼んで、そっと手を掴んで引っ張ってくれる。
――……そうだったら、どんなに良かった事か。