ひだまりHoney
「お前か……平加戸をどこまで傷つけるつもりなんだ!」
「はぁ!? こんな面倒くさい女どうだって良いだろ!? 渋りに渋っといて、いざ脱がせてみれば、体は大したことねぇし。これで男が恐いとか言うんだぜ。笑える」
両耳を塞いだ。けれど、今の声が過去の声を蘇らせた。
高校卒業したてのあの日。
無理やり私を抱いた後、勇弥君は同じ事を言った。
『面倒くさい女』
『大したことない、体のくせして』
裸のまま取り残された部屋の中で、この人を信頼していた自分は本当に馬鹿だと思った。
「黙れ!」
「紺野だって、希世と付き合ってるくせに、よく言うよ! お前だって、コイツ躾けて良いように遊んでんだろ?」
「お前と一緒にすんな!」
ガツッと殴り付ける音がした。それが何度も何度も繰り返される。
「晴暉!?」