ひだまりHoney

「なにそれー」
「それでも、晴暉のことだけ思い続けてる私って、本当に健気だと思わない?」

段々と茶化すような言葉遣いになっていく希世さんに、腹が立っていく。

「よく言うわー。散々男遊びしてたくせに」
「それは所詮遊びよ。保留とかいって、私を放っておく晴暉が悪いの」

拳に力がこもっていく。

「仕事大好き過ぎるのも、どうかと思うわ。仕事したいから別れようって言われたんでしょ?」
「それは結構前の話。高校の頃からずっと片想いしてて、やっと彼女になれたと思ったら、仕事に集中したいって言われたの」

空にした皿を積み重ね、希世さんは取り置きしておいた中トロに手を伸ばした。

「別れたくなくて食い下がって、保留にしてやったけど……これまでも、保留とか中途半端なことやめようって散々言われたけど」

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