ひだまりHoney
熱を伴いながら体の奥に到達する。頭の奥がぼうっとした。
「紺野さん」
重なっていた彼の視線が、少しずつ下に降りていく。
「名字じゃないって。さっき呼んでくれただろ?」
視線が唇でぴたりと止まれば、それに呼応するように、私の口が僅かに開いた。
「晴暉、さん」
唇を見つめたまま、また彼が嬉しそうに目を細めた。
彼の柔らかい唇は私のどこにも触れていない。それなのに、深いキスをされたような気持ちになる。
溜まらず息を吐けば、甘ったるい吐息のような呼吸になってしまった。
そんな私に笑みを浮かべてから、紺野さんは窓の外に目を向ける。
もう男の色気は放出されていない。
「……手、繋ごうか」
「手?」
紺野さんの左手が、私の膝の上に乗せられる。
私は頷きながら、ちょっと汗ばんでしまった右手をそこに重ねた。