理想の恋愛関係
そう言えば、優斗君は今一人で生活してるんだった。


家事とかどうしているんだろう。


仕事も有るし、一人じゃ大変じゃないかと思う。


こういう時、恋人なら手伝いに行くのだろうけど、友達でそこまで踏み込んだらまずいだろうし。


心配に思うけど、私に出来る事は少ない。


なんだか友達になった途端、以前のように押せなくなってしまった。


せっかく良い関係になったのに、嫌われたくないと思ってしまう。


そんな事を考えていると、優斗君は意外な事を言い出した。


「緑さんの従姉は退院したみたいですね。この前外来に来ているのを見かけました」

「えっ、そうなの? 優斗君よく気付いたわね……」


優斗君に茜さんが入院していた事は話したけど、紹介した訳じゃない。


せいぜい病院ですれ違ったくらいだと思う。


それなのに、外来でチラッと見かけただけで気付くなんて。


まさか、優斗君は茜さんが好みとか?


そんな疑いを持っていると、優斗君は自然な様子で言った。


「栖川さんも一緒だったからね。一人だったら分からなかったと思う」

「え? 兄が?」


茜さんと兄はずっと疎遠だったはずなのに。


どうして二人が……。


考え込んでいると、優斗君は怪訝な顔をして言った。
< 137 / 375 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop