理想の恋愛関係
優斗君の家は、普通の一戸建てだった。


オフホワイトの壁に、ダークブラウンの屋根。


小さな庭も有る。


庭も玄関周りも今は寂しいけど、グリーンを上手く置いたらお洒落な雰囲気になりそうだと思った。


閑静な住宅街で、周囲の住宅と比べても少しも見劣りしない。


優斗君とお母さんが悲観する様な要素は全く無いように思える。


「素敵な家ね」


そう言うと優斗君は複雑そうな顔をした。


「まだ、なんだか慣れないけどね」

「……そうなの? 引っ越してから大分経つのに、どうしてかしら?」


家には問題無さそうなのに。


ただ、精神的な問題なのだろうか。


早々に新居のマンションに馴染んでいる私には今一理解出来ない。


でも、毎日暮らす家に慣れないなんて、寂しすぎる。


少しでも優斗君が住みやすくなるように、綺麗に掃除しようと思った。
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