理想の恋愛関係
「次に悪いのはお母さんかもしれないけど……でもだからって優斗君まで責めたり嫌ったら気の毒な気がする。
お母さんに過去の事を反省して貰いたいなら、みんなで責めたら逆効果じゃない? 人って優しくされた時こそ、他の人の気持ちを考えられるようになる気がする……少なくとも優斗君までが責めたら、益々お母さんは心開けなくなりそうだけど……」


長々と語っていた私は、優斗君の視線に気付き我に返り口を閉じた。


いろいろ考えていたら、つい自分の意見を熱く語ってしまっていた。


しかも、優斗君の考えを否定するような事まで言ってしまった。


「ご、ごめんなさい……余計な事言い過ぎたわ、部外者なのに」


本当に口は災いの元だ。

今度はもっと気を付けないと。


そんな事を考えていると、意外な事に優斗君は優しく微笑んだ。


……なぜ、ここでそんなに素敵な笑顔を?


首を傾げる私に、優斗君はニコリとしながら言った。


「ありがとう。思いがけない意見を聞いて気が楽になった」


思いがけない意見……やっぱり的外れだったんだ。


自分にガッカリしながらも、優斗君の機嫌は良くなったから、まあ良しとする事にした。


のんびりと、お茶の残りを啜っていると、


「そういえば、この前の見合いはどうなったんだ?」


優斗君が不意に言った。
< 189 / 375 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop