理想の恋愛関係
一人、駅に向かう間もイライラが収まらなかった。


忘れた頃登場する龍也。


しかも、人の神経を逆撫でするような態度ばかり取る。


二度と会いたくないけど問題なのは仕事で関係が出来てしまった事。


私達の仕事は口コミでお客様がつく事も有るし、あまり邪険に扱って悪い評判が立つ事は避けないといけない。


そしてさらに問題は、龍也の会社と優斗君の会社が取引しているところ。


薄いけれど、接点の有る二人だからこの先絶対に会わないとは言い切れない。


既に二人は顔見知りだから、偶然会えば挨拶くらいはしそうだし。


龍也が私への腹いせに優斗君に有りもしないことを言ってしまったら大問題だ。


と言うか、本当の事を言われるのも困る。

龍也と付き合っていた事を優斗君に知られたくない。


考えると憂鬱な気持ちになる。


龍也は本当に純粋に仕事の依頼をするだけなのか……他意が有るんじゃないかと疑ってしまう。


でもそうだとしたら、何の目的が?


そもそも龍也は私がホテルに置き去りにしていた事を怒っていたはずだった。


今日はそんな事、すっかり忘れた態度だったけど。


でも、龍也はプライドが高そうだし、執念深そうだし忘れる訳が無い気がする。


やっぱり何か企みが?


「……めんどくさい」


だんだんと疲れて来た。


それによく考えたら、なんで私が龍也の事で思い悩まないといけないのか。


時間の無駄。


それより、明日の優斗君のお宅訪問の準備をしなくては。


お土産にアップルパイを焼いて行く予定だから、帰ったら準備をしないといけない。


私は龍也の事を頭から追い払いマンションに急いだ。
< 274 / 375 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop