理想の恋愛関係
白いドレスの美しい花嫁。


茜さんは本当に幸せそうで輝いて見えた。


兄は、いつもの偉そうな態度が嘘のように大人しくて、かなり緊張しているのが見てとれた。


沢山の人達の祝福を受け、二人は並んで歩き出す。


茜さんが私の作ったブーケを投げ、可愛らしい女の子が嬉しそうに受け取った。



「……いいな、私も欲しかった。なぜか一度も受け取った事が無いの」


羨ましく思いながら言うと、優斗君が苦笑いをしながら言った。


「今回は仕方ないよ。親族なんだし、あのブーケだって緑さんが作ったんだろ?」

「そうだけど……」


でも、受け取った人は次の花嫁になれるって言われているし……やっぱり私だって結婚願望は有るし。


そんな事を思っていると、優斗君は私の心の内を見抜いたみたいにフッと笑って言った。
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