トキモライ



「お前のお母さん、毎日ここに来てたんだぜ」
皐月の口から告げられた、真実。


そんなの、嘘だよ。

お母さんは私を置いて、出て行くつもりだったんだよ。


「アユ、お母さん、ずっとアユのそばから離れなかったんだよ」
「嘘だよ、そんなの」

そう言いながら、お母さんの方を向いた。


しわの出来たお母さん。


「歩美、ゴメンね……。歩美の苦しい時に、そばにいなくて」




< 85 / 86 >

この作品をシェア

pagetop