高校生ー揺れる関係ー
そして、【ドンっ】という音がしばらく経ったあと、入り口から、叫び声とともに聞こえた。

これは、まさしく喧嘩してる音。

(まさか…来ちゃったの!?)
と、私は、焦りを感じ必死に縄を解こうとした。

その時
【バンッ】
と、荒々しく入り口が開いた。
その入り口の前に立ってたのは、和樹だった。
しかも、傷だらけになってた。
だが、
「よっ!歩夢。
生きてたか?」
と言えるほど、見た目とは裏腹に元気そうだった。

「んっ!んっ…んー!!」
と、私は、塞がれた口で色々訴えた。

和樹は、ニヤニヤしながら、こっちに来て、私の口に貼ってあったガムテープを丁寧に剥がした。
私は、塞がれた口から解放されるなり、和樹を睨み付けて
「ぶぁーか!
生きてます!!
てめぇのせいでこんないざこざに巻き込まれたじゃねぇか!」
と、言った。
和樹は、私の手や体や足を拘束してた縄を解きながら、聞き流した。
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