高校生ー揺れる関係ー
そして、しばらくしてイルカショーも終わり、皆帰っていた。

私の服も乾いて、栄一に上着を返し、イルカのプールまで行くことにした。

けど、途中で迷子になった小さい子がいた。

「えぇーん、えぇーん、ママーママー。」
だけど、周りを過ぎる人は無視して通り過ぎていく。
(世の中って冷たいんだな…)
と思い、私は鞄からハンカチを出して、その子のとこに行った。

「ママとはぐれちゃったの?」
と言って、その迷子の子の目の前にしゃがんだ。
そして、ハンカチで涙を拭いてあげた。

「ヒクッヒクッ、うん。」

「そうかぁーなら、お姉ちゃん達とママを探そうか?
ここに居てもここを通る人の邪魔になっちゃうでしょ?」

「ほ、ホントに!?
ママを探す!!」

「お姉ちゃんは嘘はつきません(笑)
あ、でも、この色んな所が小さいお兄さんは知らないけど?」
と、私は後ろにいた栄一を指差した。
栄一は、急な事で動揺してた。
私と迷子の子は笑ってた。
で、状況を飲み込んだら、私を軽く叩いた。
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