高校生ー揺れる関係ー
「おぇ!?!
あーゆーむー…てめぇー降りろ!!」

「キャアー、あぶねぇな!?
一樹大丈夫?」

「うん!!
ママ、もう一回やって?」

「うぅーパパに聞きな?」

「パパ、もう一回やって?」

「嫌だ。
パパもう一回やったら、過労で倒れちゃう。」

「だってー、一樹。
パパはケチな器の小さいパパですねー。
一樹は器の大きな男になるんだよ。」

「はい!!」

「いい子ねー。
てか、栄一寝るなよー?」

「眠たい。」

「あんたねーもう知らない。
ねぇ?一樹…。
本当のママとパパを探そうか?」

「え…ママ?」

「会いたいでしょ?」

「う、うん。」

「じゃあ、行こうか!!」
と、栄一を叩き起こして、探しに行こうとした時。

「「か、一樹!?」」
と、後ろから声がした。
一樹はその声を聞くなり、後ろを振り返って走っていった。
「ママ…パパ!!」
と言って。
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