高校生ー揺れる関係ー
「こんなんでつぶれるかよ。」

「あぁー良かったぁー。
で、何?」

「何って何がだよ。


…なんつー目をする。」

「ボケたな。
なんで引っ張ったのってこと。」

「なんとなく。」

「あー…っそ。
じゃあ、行こうか。」

「おう。」
と、栄一は私の先を歩いて行った。

「チョっ、おいてくなー!」
と、私は、家の鍵を閉めて、栄一を追いかけた。
まぁ、何か微妙な距離を保ちつつ、駅まで歩いて行った。

で、あとちょっとってとこで私は何かを思い出した。

「ねぇ、栄一。」

「なに?」

「お風呂入る前にさ、聞きたいことあるって言ってたじゃん。」

「言ったね。
それが?」

「え、それがって?‼
何その反応。」

「別に―。
てか、忘れた。だから、そんな重要なことじゃないから。
ま、気にするな。」

「あーうん。
けど、やっぱに気なるぅー。」

「うわぁーこっち来んな。」
と、私が飛び蹴りしようと飛びかかったら、逃げられた。

「ぶぅー逃げんなよー。」

「いや、逃げますとも。
てか、早く案内しろよ。」

「え?
なにがよ。」

「…は?
駅までの道。」

「あーはいはい。
てか、なら、なんで先歩くの。
もー。」
と、イライラして後ろから軽く叩いてふくれっ面になった。
それを見た栄一は
「まぁ、拗ねるなよ。」
とニヤニヤしながら、言ってきた。

(こいつ面白がってやがる)
と、ふくれっ面継続中。
栄一は、隣で隠れて笑ってる。
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