高校生ー揺れる関係ー

「どうし・・よ。。
有紗に嫌われたよね？
ヤダよ・・」
って、思わず口に出してしまった。
そしたら、枯れたはずの涙が溢れてきた。

「大丈夫！大丈夫だよ！歩夢・・・自分を責めないで。」
と、歩は泣きだした私をまた力強く抱きしめてくれた。
多分、この時歩は泣きそうだったんだろうね？
だって、声が泣き声だったもん。

「別に・・お前が悪いってわけじゃないし。
もし、気が済まないとかなら、謝ればいい。
有紗だって、分からないやつでもないだろ。
それはお前が一番分かってるはずだろ？」
と、栄一も慰めてくれて、しかも、ふいに頭を撫でられた。
そして、後から聞いたことだけど、この時、栄一はクラスの奴に見えないように私の泣き姿を隠してくれてたらしい。
ホント・・いまだに信じられないよ。