空と海
「ちょいとまて、永久、なんでそんな語尾が小さい?」
バンと畳を叩くと勢い良く立ち上がる高杉さん
「えっ、あの気分?です」
「気分?嘘ついてもわかるんだぞ?」
何かを見透かしたような目で私に睨みを聞かせる高杉さんはなんだか猛禽類みたいです...
「ほんっっとに何でもないんです!あ、私、これから外で風に当たってきます」
高杉さんと香山さんから逃げるように屋敷を出た私
ーー
「なんか隠してんな永久の奴...」
「ええ、春風さんって嘘つくとかなり顔に出ますからね」
「まあ、そこが未熟だが可愛いんだよなあ」
「ええ。」
こんな会話が屋敷でされていたなど私は知りもしない。