この恋、極秘恋愛につき社内持ち込み禁止
「そうですか……沢村部長がそう言うのでしたら……」
えっ? そんな簡単に決めちゃっていいの? て、銀が部長って……マジ?
「そう言う訳だから、お前はウチの部署に入って俺の補佐をしろ」
「ぬぬっ?」
「返事は『はい』だ。日本語喋れ」
何言っちゃってくれてるのよ! アンタみたいな男と一緒に仕事なんて出来ないよ。
「採用は辞退します」
「それ、却下。お前はもう俺の部下なんだからな。面接は終了! お疲れさん」
「ととととっ、ちょっと、銀……」
焦る私の横を涼しい顔して通り過ぎてく。
うそ……行っちゃった。悪夢だ……
「それじゃあ、人事部で入社の手続きしましょうか?」
バーコードさんがニッコリ笑う。
「あの、その前に、一ついいですか?」
「なんですか?」
「私の履歴書を見せてもらえますか?」
「自分の履歴書を見たい?」
「はい……」
「まあ、いいですけど……」
不思議顔のバーコードさんの視線を受けながら、自分の履歴書を手にした私は思わず絶句。
その輝かしい履歴の数々……私が書いたモノじゃないのは一目瞭然。
趣味がクラッシック鑑賞?
バッハとモーツアルトの違いも分からない私が?
特技が英会話?
自慢じゃないけど、中学時代から英語の成績は、ずーっとオール1。アルファベットの小文字全部書ける自信ナシ!
マジウケる。ちゃんちゃらオカシイ! へそで茶を沸かしそうだよ。