この恋、極秘恋愛につき社内持ち込み禁止
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「で、結局、お仕置きがなんなのか聞けなかったんだ?」
「うん、あのバーコドさん、それだけは言えないって頑なでさーちょっとくらいヒントくれてもいいのに」
「ヤダァ~お仕置きなんて……ゾクゾクするわねぇ~」
今、私の前で腰をクネらせ悶絶してるのは、私が居候させてもらってるバーのママ、"キャサリン"だ。自称35歳。
ちなみにキャサリンママの本名は"健太"らしい。そう、戸籍上は、立派な男。ここは俗に言うオカマバー『エデンの園』
私にはどう見ても『ゲテモノの園』にしか見えないんだけど……
どうして私がここで居候しているか……それには、ふか~い訳がある。
「でも、就職決まってよかったね。今まで落ちた会社30社以上だもん。これで一安心だ。
さあ、そろそろ開店準備するか……それ飲んだら部屋に行きな。華(はな)ちゃんが待ってるよ」
「うん、面接のたびにママに面倒掛けてごめんね」
「何言ってんのさ、保育園のお迎えくらい大したことないよ。でもね、ガキんちょどもが私のこと"バケモノ"なんて言うから、ムカついてドツいてきたけどね」
「ははは……そうなんだ……」
あぁ~明日、保育園行くのヤバそう……
結局、キャサリンママには銀のこと言えなかったな……別に後ろめたいことなんて何もないのに……何故だろう。
店の奥にある急な階段を上がると、そこは私の部屋。六畳一間の小さな我が家。
そして、タオルケットを握りしめ静かに寝息をたててるのが私の宝物。大切な大切な娘。華だ。
「華、ただいま……」