この恋、極秘恋愛につき社内持ち込み禁止

「遅くなって、ごめんね」


まだ寝むそうに半開きの瞼を擦りながらニッコリ笑う華。


「キャサリンさんに聞いたよ。ミーメさん合格したんだってね! ちゃんと、ご挨拶できた?」

「モチロン!」


多分、できたと思う……


「お給料貰ったら、華が欲しいモノなんでも買ってあげるからね」


今までお金が無くて何も買ってあげられなかったもんね。いっぱい我慢させちゃってたよね。ごめんね、華……


すると華が布団の上にチョコンと正座し、くりくりの目を一段と大きく見開き、私をジッと見つめる。


「な、何?」

「ミーメさん、そこがミーメさんの悪いとこだよ。お金が有るとすぐ使っちゃう。ちゃんと貯金しなさい」

「ぐっ……」


華は時々、私の子とは思えないほど大人びたことを言う。こんな環境で育ったせいなのか?それとも、父親に似たのか?


いや、あんな冷血男に似るなんて、とんでもない! 絶対、ありえない!


……銀


そう、華は銀の娘。


この艶のある栗色の髪を撫でるたびに思い出していた。でも、もう会うことなどないと思ってたのに……


彼は、私が自分の子供を産んだなんて知らない。憎いヤツだけど、一つだけ私は銀に感謝してる。


華を授けてくれたこと……それだけは、心の底から『有難う』と言いたい。


でも華のことは、銀には秘密。何があっても、絶対秘密だ!




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