この恋、極秘恋愛につき社内持ち込み禁止

「ヤバッ! 華、時間ないよー保育園まで全力疾走だからね」

「うぇ~ん……無理~」


初出勤が遅刻なんて最悪だ。キャサリンママが、お祝いだから赤飯食べてけなんて言うから……


気持ちは嬉しいけど、大体、出掛ける5分前に炊きあがるってどーゆーことよ!


お陰で噛んで食べる余裕なんてなし、味も何も分かんなかった。あぁ~気持ちわりぃ~…


「おはようございまーす! 宜しくお願いしまーす!」


園庭に居た新人保育士に華を預けて再びダッシュ!


「あぁー! 神埼さーん」


くぅ~、急いでるのにぃー


「はーい」

「パンスト、凄い電線ビリビリですよー!」

「えっ?」


恐る恐る足を見下ろすと……


ゲロゲロ……いつどこで引っかけたんだろう。黒だから、やたら目立つ。


「ヤダァ~、神埼さんたら~犯されたみたいですよー!」


周りに居た園児とそのお母さん達、全ての人の動きが止まった。


「おか……された?」


その例えはマズいだろ?


全員の怪しげな視線を受け、たじろぐ私。


「ああぁぁぁ……ちが、違うって! 私、そんなこと、もう6年もシてない……」


横に居たママ友の手からブランド物のバックが地面にボトリと落ちた。


「6年も? ご無沙汰なの? 華ちゃんママ……」


ハッ! 私、なにカミングアウトしてんだ……


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