俺様編集者に翻弄されています!
「えーっと、サ、サンキューベリマッチ?」


「……馬鹿かお前」


「うっ……だって、なんて言ってるかわかんなかったし」


「お前、あのくらいの英語もわからなかったのか? ちゃんと中学校卒業したんだろうな?」

 中学レベルの英語だと、無言の圧力に、悠里は何も言えなくなってしまった。


「なんだよ、その顔」


「え……?」

 そんな不貞腐れた顔をしていたのだろうかと思い、悠里は俯いた顔を上げた。すると、呆れ返った氷室の視線とぶつかって目を逸らそうとしたその時。

「こっちに来い」


 氷室はいきなり首根っこを掴んだかと思うと、レストルームへ悠里を引きずり込んだ。
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