【完】ヒミツの恋を君と。
……ってあれ?


さっき『どうしてあたしまで連れて来たの?』って話の流れから『桃』の話になったけど?


もしかして、この人、あたしが『桃佳』って名前だからこの景色を見せたくてここに連れてきた……とか?

いやいや違うか、そもそもあたしの名前知らないよね?




「そうだお前、俺とここに来たこと誰にも言うなよ。本当はここ立ち入り禁止で、俺以外の奴は知らないから」


「えっ!?でもカギ持ってなかった?」


「あぁ、あれ?前に拾った」


「拾った!?」




あっけに取られるあたしに気にもせず、河野はベンチに寝転んだ。



拾ったものならさっさと先生に返そうよ…。


これ幸いとくすねるなんて。

ホントにこの人何者?



その表情を眺めながら、首を傾げた。

大人しそうで、女に慣れてなさそうで、真面目そうで、不器用そうで……。


最初感じた印象がどんどん覆されていく。

不思議なヤツ。




「予鈴まで後10分ちょっとか…悪いけど、細かい校内巡りは友達でも作って連れて行ってもらって」




“友達”……。




「俺ちょっと寝るから予鈴なっても起きなかったら起こして」









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