【完】ヒミツの恋を君と。
「ね、桃佳ちゃん取引しない?もし、桃佳ちゃんが、これから俺側に付いて、晴を苛めるのを手伝ってくれるなら、この写真全部処分してもいいよ」


「なっ、なんてこと!断ります!」


「バカだね。退学だよ?それに、自分に振り向いてくれないような男に何でそこまで肩入れするかな?晴は美月しか見てないよ?悔しいでしょ?」


「…っ!」



最低!


美月先輩まで出してきて、あたしを揺さぶる気なんだ?



「あたしだって分かりません!何で祐樹先輩はここまで晴に嫌がらせをするんですか?仲良かったんですよね?親友だったんですよね?」



あたしの言葉に、目の前の祐樹先輩の目が明らかに変わった。


冷たい目。



「ムカつくから」


「だから、どうして…」



そこまで言ったところで、言葉を遮るように手を前に出された。



「桃佳ちゃん残念、時間切れ。交渉決裂」



ふざけた様にそう言われて、腹が立つ。
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