【完】ヒミツの恋を君と。
晴に振り向くと「ごめんな」と謝ってきた。

あたしは首を横に振る。



「あたしこそ、心配掛けてごめんなさい。みんなも心配してくれてありがとう」



みんなが助けに来てくれなかったらどうなったかわからない。


今やっと、あの時、先生に呼び出されてもない晴が焦って職員室飛び込んできた理由がわかった。


祐樹先輩とあたしが何かあったことを知って、あたしを心配して来てくれてたんだよね?



晴ありがとう。

塔子、店長、トウヤさん、リツキさんありがとう。



4月に転校してきた頃は、唯一の友達まで失って、泣いて泣いて日々を過ごしてたのに、



晴に出会って、


みんなに出会って、


春と春ちゃんと仲直り出来て、




あたしはいつの間にか、こんなに愛おしい仲間に囲まれてた。




こんなあたしになれたのは、

4月転校初日に晴に出会えた奇跡があったから──



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