アンラッキーなあたし
「さあ、次に占って欲しい方、どうぞ」

あたしは楽しくなっていた。

あんたたちの性格ならたいがい把握している。どいつもこいつも恥をさらすがいい。

あたしの占いにおののいた社員達は、遠慮がちに腕でどつき合っている

「あ、じゃあ僕いいですか?」

そう言って名乗り出た人を見て、あたしは危うく叫び声を上げそうになった。社員達の後ろから現われたのは、なんと中田さんだったのだ。

「中田さん、やめといたほういいですよぉ。インチキですよぉ」

恵梨菜が横から口を挟んだが、千葉がそれを止めた。

「まあまあ、中田さんもこうしてお付き合いでうちのつまんないイベントに来てくれたんだから、占いでもして楽しんでってもらおうよ」

「でもぉ」

「ほら、中田さん、どうぞ」

「そうですか?じゃ、僕も恋愛運をお願いします」

れ、恋愛?

占いでもという千葉の言い方が気に食わなかったが、あたしは、ここで、さらなる悪知恵を働かせた。
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