アンラッキーなあたし
「け、けっこん?」

「ああ、そうだ」

声のうわずったあたしとは逆に、瞬は冷静だった。

「驚くのも無理はないね。だって僕らは今日知り合ったばかりだ。けど、笑わないで聞いて欲しい。僕は、さくらさんと会った瞬間から、何か運命的なものを感じ取っていたんだ。ほら…」

と、瞬が手の平をかざし、小指を突き出した。

「赤い糸、さくらさんには見えないかい?」

そ、そういわれれば…。

あたしは自分の手を見つめる。そういわれてみると、なんだか、赤い糸が見えなくもない。

この人があたしの運命の人だったのかー!

「さくらさん」

「は、はい!」

「僕と、結婚前提にお付き合いしてくれるね?」

瞬に真っ直ぐに見つめられ、あたしは、何度も何度も頷いた。これは夢じゃないだろうか?と、そっと太ももに爪を立ててみたが、痛いだけで、目は覚めなかった。

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