アンラッキーなあたし
「あたし、警察に行く!こんなの詐欺だもん」

警察という言葉に、さすがのアユカと瞬も顔を見合わせた。

どうだ、まいったか!勝ったぜ。

と、思ったのもつかの間、瞬は逆上し、あたしの腕をぎりぎりと締め上げた。

「ああ、行けよ。行けるもんなら行ってみろ。けどな、俺たちにも言い分はあるんだ。大事な商品に傷つけられ、その上、アユカは怪我までさせられた。ついでにな、アユカの男はヤクザだ。そんなことしたら、お前も、ついでにお前を紹介した千葉もだだじゃすまされないからな。それでもいいなら行けよ!」

な、なんですと?

「なっ!ち、千葉さんは関係ないじゃないですか!」

まさか千葉を引き合いに出されるなんて思ってもいなかったので、あたしは慌てた。

「あるね。いっそ、千葉に百五十万肩代わりしてもらったっていいんだぞ」

なんて汚い。千葉は関係ないじゃないか。

悔しさに、あたしはぐっと唇を噛む。

「さあ、どうするんだ?」

「そんな、お金ありません」

もはや、あたしは抵抗する気力が失せていた。そんなあたしを見て、瞬が嫌らしく笑った。

「大丈夫だよ。金貸してくれるところ紹介してやるからさ。桜田さくらちゃん!」

桜庭、ですが…。
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