アンラッキーなあたし
すると弥生、

「ねぇ翔太、ヤヨ1人で眠れないの…。彼氏から受けたDVのトラウマって言うのかな?誰かがそばにいてくれた方がぐっすり眠れる…。悪い夢も見ないと思うし」

ア゛ーーー?さっきぐっすり寝てたじゃん!

敵もなかなかの強者だ。

トラウマ?そうきちゃいます?けど、あたしだってトラウマならいっぱいある。トラウマ一本勝負とかしたら絶対に負けない自信があるほどだ。

どうでもいいことであたしが張り合っていると、

「桜庭…悪いけど…」

千葉が目配せしてよこした。

悪いけど、何?あたしに折れろって言いたいんでしょう?そうはさせませんたろう。

「よし!いいよ!あたしがが弥生ちゃんと寝てあげる!」

「はっ?!」

弥生は口をぽかんと開けた。

「そっか!その手があったな?それがいいよ!なっ、弥生?」

千葉もほっとしている。

「え…。でも…」

まさかの展開に困惑する弥生を尻目に、

「よろしくね、弥生ちゃん!」

あたしはにっこりと笑った。

「でもヤヨ、知らない人と寝るとか無理だしぃ…。」

弥生はなおもぐずぐずしている。すると、

「なぁ弥生?お前、彼氏と別れてないんだろ?それなのに俺んとこに逃げて来てワガママばっかり言うのはよせよ?」

とうとう千葉が弥生の行動をたしなめた。弥生は黙ってしまった。あたしの勝ちだ。
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