アンラッキーなあたし

「占い、ですか？」

突然そんなことを言われ、あたしはぽかんとしてしまった。

「そう。占い。興味ある？」

あたしは頷き、少しなら知識があることを話した。

「それなら話しは早いよ！ちょうど人が一人やめてね、探していたところなんだ」


ルコ先生はほっとしたように細長いタバコをくわえると火をつけた。

「でも、どうしてあたしを？」

動揺するあたしに、先生は、

「これも、縁さ」

と、ゆっくりと煙を吐き、なんとなく言葉を濁した。

「それに、あんたは他人を幸福にする素質があるようだしね」

ルコ先生はひとりごちた。

「あたしが？それは、絶対にないです」

強く否定したあたしに、ルコ先生は目を細めた。あたしは、聞かれてもいないのに、これまでいかに散々な日々を送ってきたかを切々と語った。