《爆劇落》✪『バランス✪彼のシャツが私の家に置かれた日』
なぜ、合コンに遅刻してくる人がイケメンかって? 理由は簡単だと思う。

本当は参加する必要もないイケメンだから。

つまり、イケメンは初めからトークで頑張らなくてもきちんと成果を出せるある程度選ばれた人だから。

平凡な吉田さんに三浦さんと呼ばれた彼と目が合った。爽やかな笑顔の彼の瞳孔が、かなり大きくなったのを私は見逃さなかった。

やはり、彼もすごく年上の女が合コンに参加していたことにビックリしたんだと思う。

再び、来るんじゃなかった……と自己嫌悪に陥った。


「遅れた? 本当に? 聞き間違ったかな?」
首を傾げるイケメン男の三浦さん。その表情は、本当に驚いているように見えた。

この人はわざとイケメンだからの余裕で自ら遅れてきたわけではないらしい。

誰かから故意に時間を遅く言われて罠をかけられたくちのようだった。

なるほど、そっちか。

居酒屋でコースを頼むと大体冷えた前菜やらサラダやらが出てくる。

メンマを箸ではさみ、勝手に三浦さんが遅れた理由を想像する。

ふんふんとわかった気になって、もう一度三浦さんを見た。

あ、イケメンだ。

きっと、街で三浦さんとすれ違ったら振り返るかもしれない。

電車でふと顔を上げた時に、この顔を偶然見たら、まさか、こんなにイケメンがこの電車に乗るの?!って二度見してしまうだろう。

とにかく惜しいところの無いイケメン男の三浦さん。まあ、ここまでよく出来たものだ。感心するしかなかった。
< 10 / 196 >

この作品をシェア

pagetop