《爆劇落》✪『バランス✪彼のシャツが私の家に置かれた日』
何かの景品でもらった皿に、キッチン用のオレンジ洗剤とクレンジングオイルを同量出して混ぜ合わせる。
作った液体を綿棒につけて、シミにポンポンとつけていく。それから、優しくつまんで洗う。母さんから教わったシミ取りの方法だ。
はあ、取れたみたい。
シャツをネットに入れて洗濯機に放り込んだ。
ネットに入ったシャツが洗濯機の中で回るのをジッと見つめていた。
「真澄さん、どお?」
いきなり、洗面所にやってきた三浦くんをギョッとして振り返る。
「あ、うん。と、取れたみたい。あとは洗濯機で普通に洗って…」
近い。異常な程、洗濯機前にいた私に近づいてくる三浦くん。
「ね〜、なんで顔半分隠してんの?」
「え?」
無意識に両方の掌で、顔の下半分を隠していた。
「わかった………もう、しないよ。キス」
少し傷ついたような顔で私を見る三浦くん。
いや、あの……そうじゃなくて。
三浦くんは、私が顔を隠している意味をキスされたくないから口を隠していると思ったようだ。
「い、あの……それが嫌とかじゃなくて」
「それが嫌とかじゃない? 真澄さん、それって何?」
「え、だから……」改めて三浦くんの顔を見上げると、なんだか少し口の端をあげたような気がした。
「真澄さん」
進んでくる三浦くんに追い詰めらるようにして私のお尻が洗濯機の表面についた。
「それって……何? 何は嫌じゃないの?」
何かを私に言わせたがっている三浦くん。