《爆劇落》✪『バランス✪彼のシャツが私の家に置かれた日』
ばっさり切ってもらい、すっかり襟足が涼しくなった。重く感じた髪と共に気分が、かなりリフレッシュ出来た。
足取りも髪も軽くなった私は、美容室を出ると家の近所にあるコンビニへ入った。
甘いもの……甘いもの。
スイーツコーナーを眺め、大きなプリンに目を留めた。いつも気になっていたけど、大きすぎると思って買ったことがなかったビッグプリン。
手を伸ばすと、同時にプリンへ伸びてきた手があった。
「あ、ごめんなさ……えぇっ! なんで?」
同時に手を伸ばして来た人へ顔を向けて、呼吸が止まる位に驚いてしまった。
「ずっと、真澄んちの前で待ってたのにさ〜なかなか帰って来ないから心配したぁ」
「私のうち? なんで」
フッと微笑んで目を細めて私を見る俊也。眉毛より少しだけ上になった私の前髪に俊也の人差し指が軽く触れた。
「なんで? は、こっちが聞きたいよ。なんで髪切ったのさ?」
「これ? 似合わないって言っても手遅れだから、切っちゃったもんは元に戻らないし」
言いながらも内心気になっていた短すぎる前髪を掌で押さえた。