《爆劇落》✪『バランス✪彼のシャツが私の家に置かれた日』
「おせーな! 一体何分待たせんだよ」
何様なんだろう、こいつ。年下のくせに偉そうだし口が悪い。
何分も待った訳がない、大げさ過ぎる。
「あの、何か」
「緊急事態だ! 殺虫剤もって大至急俺の家に来い!」
プーープーーーっ
は? 切れた。
なんなのよ、全く。
折り返してみても電話が繋がらなかった。
信じられない! なにあいつ!
緊急事態って、なんだろう? 緊急速報とか言われると妙に焦るタイプの私。あたふたしながら玄関に走った。
玄関の棚から殺虫剤を二つ持ってから、急に何故、殺虫剤なんだろうと疑問がわいた。わいたが、相手は緊急事態だと言っていた。
なんだかわかんないけど、緊急に凄いことなんじゃない?
両手に殺虫剤を持ちスニーカーを履いてから「あっ」と声を上げて部屋へ戻る。
テーブルの上に置いたスマホをジャージのポケットに入れて玄関へ走った。
玄関の壁にかけてある鍵を取り、廊下へ出てから、ふと鍵をかける手を止めた。
「なんで、休日の私にこんな急がせるわけ? それになんで私? 」
大事な休日を急に慌ただしくさせられ理由も知らないまま、ただ言われた通りに三浦の家に急いだ。